★Bridge★No.29 工藤 泰三 先生 

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学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・


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国際文化学部 工藤 泰三(くどう たいぞう)先生です。


工藤先生は、「基礎英語12」「英語演習1・2・5・6」など、英語に関連する科目を担当されています


それでは、先生の思いをご紹介★




 どんな思いをもって、授業に臨んでいらっしゃいますか? 


私は英語の授業を担当しています。
担当するクラスには、本学に入学してきた時点で英語が苦手、という学生もいます。
国際文化学部の学生は、英語を勉強しにきたというよりは、海外の様々な出来事や
国際的な物事を勉強しようと思って入学してくる場合が多いように感じます。
ですから、必ずしも英語が好き・得意というわけではない人も多いんです。


ですので、私の授業の中では、まず"英語に対してポジティブになってもらう"ということを意識しています。

授業を通して、英語についてちょっとでも「楽しい」「面白い」と感じてもらったり、
自分で「もうちょっと勉強してみようかな?」という気持ちになってもらったり、
「あ、これならできる!」といった"ちょっとした成功体験"を授業の中で経験してもらいたいな、と思っています。



■先生の授業は、どんな授業ですか?


「基礎英語」は語彙や文法など、語学の基礎となる部分を充実させ、高校までの内容をしっかり振り返ることを意識して行っています。


90分間ずっと座って話を聞いているというのはかなり苦痛なので、例えば、学生たちが体を動かさなくては行えなかったり、他の人と話さなくては進められなかったり、主体的に授業に関わらないとできない活動を中心に組み立てるようにしています。



授業の流れでいうと、まずディクテーションを行います。



次に、クイズレット(ネット上の単語学習サイト)を使ってグループ対抗単語ゲームを行います。



その後文法の学習をしますが、これはちょっとした反転授業のような感じで行っています。


授業内で解説はせず、各自で解説動画を見てから、指定された箇所の宿題をやっておくという形をとっています。CCSにリンクを貼って、YouTubeに解説動画をアップロードしておくんです。


授業では、グループでやってきた宿題を持ち寄って、「あれ、答えが違うね、どっちが正しいだろう?」といった具合にグループの中で解答を比べあって議論してもらいます。


ちなみに、ご褒美みたいなものがありまして、グループ全員が宿題をやっていたら

"Good Job Card"というものを配って、授業の活動点として評価する、ということをしています。




今回(2016年春学期)初めて行う取り組みなのですが、「基礎英語」の授業では、

学期末にグループでプレゼンテーションを行おうと思っています。


世界のどの国でもよいので、テーマとする国を決め、その国について調べて発表しましょうというものです。そのプレゼンに向けて、使える表現を毎回学んでいます。


この前の授業を例にすると、"国の名前"について学習しました。


例えば、フィリピンについて発表するとします。


"We will make a presentation about the Philippines."

ここまでは、たいていの学生はそれほど指導しなくても言えると思うのです。
でも、本当の国名は the Republic of the Philippines です。
この"Republic"という部分が大事で、正式名称を紹介することで、その国がどういう仕組みなのかということを一緒に伝えることができる。だから、国の名前というのは意外と大事で、紹介する時は、ちゃんとそこまで調べて紹介しましょうね、ということを話しました。

今後は、人口や面積の言い方、主な宗教や産業の紹介の仕方など表現を積み重ねていって、学期末にはその学習内容を使ってプレゼンができるようになればいいですね。




あとは、多読活動を勧めています

本を用意して、授業へはカートで持って行って(笑)私の本は説明的な内容のものが多いので、文学であったり、物語やエッセイのような内容の本は、i-Loungeで貸し出ししてもらうようにも勧めています。
多読であれば、自分のレベルに合わせて読み進められるので、良い活動かなと思っています。





■ 先生のお薦め本 

今回は、人と人とのつながりに関する本のご紹介です!

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『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か

講談社現代新書  平田 オリザ






この本をお薦めする理由として、工藤先生は、こんなことをおっしゃっていました。



『「わかりあうということが大事だよね」とか「心を一つにして」とか言うのは簡単だけれど、そう簡単ではないですよね。
例え日本人同士であっても、心深くまで分かりあえるということは、基本的にはないことだろうし、一人一人が独自の文化を持っているわけで、他者を完全に理解することは難しいでしょう。それが、外国の方だったり、異なる文化を持つ人だったりすれば、尚更ですよね。

だから、「分かりあわなきゃダメだ」とか、「心を一つにして、一丸となって取り組まなくてはダメだ」とか、そういったことを、学校の先生や親が押し付けるのは違うんじゃないかなと。

もちろん、上手くコミュニケーションを取れる方法を学んで、お互いが共感・共有できる部分を探していく活動は必要だと思いますが、そもそもが「違う」人間同士で、全てを分かりあうことは無理なのだとわかると、色々なところが楽になる人が多いんじゃないかな、と思って。

もともと自分と他者は違って、そこからコミュニケーションを考えると、違うものが見えてくると思うんです。個性を認め、個としての存在を認める。違うものを違うものとして認める。その中でお互いを理解しようとする姿勢は必要だと思うんですけれど。

語学を学ぶという視点でこのことを考えてみましょう。
例えば、英語を勉強していて、外国人とやりとりをしてみても、なかなか話が通じないとします。もちろん、語学力が上がれば、共感・共有できる部分は増えていきます。

でも、100%意思疎通ができることを目指すべきなのでしょうか?
私は、多数の人は、そこまで求めなくてもいいよね、と思うんです。

その辺りのバランスのとり方や、コミュニケーションのあり方について、自分の考え方を見直すには良い本だと思います。』




本学の図書館にもありますので、借りてみてくださいね!





 今日の一枚 

今日の2枚は、 " 先生の趣味 " です!

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(1)エレキベース

工藤先生は、中学2年生の頃から、エレキベースをされています。

最も活発にバンド活動されていたのは高校生の頃だそうですが、その後もエレキベースを続け、以前お勤めされていた高校の文化祭では教員バンドを組んで演奏したり、同僚の結婚式で演奏したりなさったそうです。

木目が美しいエレキベース、かっこいいです!

最近はあまり演奏されていないそうなのですが、是非演奏される姿を拝見したいものです♪♪







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(2)鉄道乗車


実は工藤先生、"乗り鉄"なのだそうです!

手に持っていらっしゃるのは、日本全国の鉄道路線の本です。

乗ったことのある路線は赤く塗られており、その総距離は13,000kmを越えているそうです!

愛知県は既に全路線制覇★

全国で見ても、既に5割ほどの路線を制覇されています!!

やっぱりローカル線がお好きなのだとか♪

今年は、長良川鉄道や、北海道の方の路線にも乗ってみたいとのことです。

全国制覇に向け、これからも少しずつ、乗車路線を増やしていくそうです!



CCS内の工藤先生のスタッフガイドページにも、学生のみなさんへのメッセージが載っていますので、是非そちらも見てみて下さいね。


英語についてはもちろんのこと、バンド活動や鉄道に興味のある人は、先生の研究室の扉を叩き、お話を伺ってみましょう!






次回の★Bridge★も、お楽しみに!



チョッパー子

このブログ記事について

このページは、教育学習センターが2016年6月 1日 00:00に書いたブログ記事です。

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