★Bridge No.6★湯浅 康正先生
学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・
外国語学部教授 湯浅 康正 先生です。
湯浅先生は、2014年2月現在、外国語学部の学部長です。
それでは、先生の思いをご紹介★
■■■ どんな思いをもって、授業(ゼミ)に臨まれていますか? ■■■
僕は、出来るだけ学生目線で考えるようにしています。
語学の科目を担当し、講義・ゼミを持っていると、4年間続けてずっと同じ学生に授業をすることがある。それぞれの学生を理解して伸ばしてあげたいと思っています。お互いに1つの教室の中で1つのことをしている共感みたいなものを、学生と僕とで持ちたいなと。今どきの先生はみんなそうだと思いますが、みんな僕の生徒で、それぞれ少しでも前進してくれたらな、と思っています。
4年間ずっと見ていると、学生って凄く成長するんですよね。
1年生の夏休みが終わったころから、どんどん大人になってきて、4年生になる頃には、話すことも、書くことも、1年生の時とは劇的に違うんですね。それは本当に、学校で仕事する喜びというか、醍醐味というか。授業であったり、アルバイトであったり、そして就活を経験しますから。挫折して挫折して、それを乗り越えて、成長しますよね。2年次から4年次の配当科目で、それぞれの学年の学生に同じテーマでレポートを書いてもらっても、全然違う。
こういうのを見ていると、大学って意味のあるところだなって思います。
学習する喜びを感じてほしい
授業では、知る喜び、理解する喜び、要するに、学習する喜びを感じてほしいなと。
これは、ただ単に"楽しい"ということとはちょっと違います。
勉強することって面白いんだな、と思ってほしいなと。
たとえば、難しいフランス語の構文なんかも、原文と意味だけ言うのではなくて、黒板に書いて細かく分割して、それぞれの部分がどんな意味で、全体でどのように意味が組みあがっていくか説明して、プロセスを理解する喜びを感じてもらうというか。
これは語学だけの話じゃないんです。
僕は文学や比較文化社会論という、ヨーロッパの男女関係の授業をしているんだけど、結果的な現象だけを話すんじゃなくて、どうしてそういう風になったかという過程を、できるだけ説明して、「なるほどな」と納得してもらえるよう、そこに重点を置くんです。知る喜びですね。
幸福になってほしい
それと、学生たちには、(本学を)卒業して、幸福になってほしい。
そのために、ここで準備していってほしい。
幸福の物差しは、それぞれ違いますから、"こうでなくてはいけない"というものはなくて、それぞれ見つけてくれればいいわけで、社会に出てからそれを見つけられるように、準備をしてくれればいいなと思います。
社会で必要なルールを身につける
また、どんなところへ行っても、社会に出て基本的に守らなくてはいけないルールっていうのがありますよね?そういうものは、どんな形の幸福を見つけるにしろ、みんな共通して持っていなきゃいけないことなので、共通のルールは厳しく言うようにしています。それを身につけてほしいから。
■■■ 先生のお薦め本 ■■■
湯浅先生から学生さんに今、一番お薦めの本は・・・
『職業は武装解除』
瀬谷ルミ子著 朝日新聞出版
武装解除の専門家って?
戦争が停止した地域に入って、もうそれ以上戦争が起きないように平和を構築するのがお仕事。
まだ世界全体で100人くらいしかいない専門職だとか。
湯浅先生は仰っていました。
「グローバル社会を生きる学生のみなさんには、自分の周りだけではなく、海の向こうの出来事にも目を向けて欲しい。世の中には、厳しい現実があると知って欲しい。でもそんな中、辛いことに直面しても、それをなんとかしようと行動している人がいるということを知って欲しい。
外国語学部には「語学を使って仕事をしたい」という学生さんも多いですが、こういうのも、英語を使った仕事の一つなんですね。内容は、かなりドラマチックな内容が淡々と描かれています。著者の瀬谷さんは、自分のことを欠点だらけのありふれた人間だと思っていて、自分の普通さを意識されている。
特別に才能があるわけでも性格的に強いわけでもないけれど、そういう人が決心し、目的に向かって一生懸命に努力している。
すごいことをしているのに気負いがない。
現地で体験しなければわからないことが色々書かれており、女性の生き方としても、若い日本人の生き方としても読めるので、お薦めです。」
著者の瀬谷ルミ子氏には、去る11月4日(月)、本学外国語学部国際文化協力学科企画・運営による公開公演会『紛争地に、生きる選択肢を 平和構築と女性と子ども』でご講演いただきました。
内容は本を読んでのお楽しみです。
本学にも蔵書がありますので、是非手にとってみて下さい!
■■■ 今日の一枚 ■■■
今日の一枚は"先生の最近の趣味"!
湯浅先生は、2年ほど前から、フルートを練習されているそうです。
ちなみに今練習中の曲は「美女と野獣」だとか。
お話しを伺っていると、先生ご自身、本当に学ぶことを喜びとなさっているんだな、と感じます。
そして、先生はいつも、ダンディーでおしゃれなんです★
おしゃれと言っても、常に流行の服を着ている、という意味ではありません。
先生は、色あせないカッコよさを身にまとっていらっしゃいます。
一つ一つ丁寧に考え、真面目でありながら、豊かな笑顔。
その知性や思慮深さと温かい笑顔が、先生の醸し出すカッコよさの秘訣かもしれません。
そんな湯浅先生とお話ししてみたい学生さんは、是非、先生の研究室をたずねてみて下さいね。
次回の★Bridge★もお楽しみに!
チョッパー子