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2017年10月 4日

中期留学報告(メンフィス大学 杉浦 さやか)

メンフィスで

 8月18日にアメリカのテネシー州にあるメンフィスに到着しました。初めての海外でした。嬉しさ、楽しみな気持ち、驚き、不安と色んな気持ちでいっぱいで、自分がアメリカにいる、今から留学生活が始まる、という実感が湧いていなかったのを覚えています。


 留学に行く前、私は英語以外にも、アメリカやいろいろな国の文化、人種、日本との違いを実際に現地に身を置いて学んでみたいと思っていました。アメリカにはたくさんの国籍の人がいて、さらに南部であるメンフィスには、黒人の人も多く、アジア、ヨーロッパ、中東など、様々な人種の人がいて、様々な人と関わりながら、彼らの国の文化や特徴について学ばせてもらう良い機会となりました。


 授業では、IEIと呼ばれるESLの様な授業を受けていました。年齢、国籍が違う生徒がたくさんいました。英語を学ぶ目的も人によって様々です。なりたい職業がある、レギュラーの授業を取るため、家族とメンフィスに引っ越してきて必要だから、仕事のために学ぶ、というように、それぞれの目的がありました。授業内ではグループワークがあり、発言を求められるのが当たり前でした。他の国籍のクラスメートは、考えを思いついたら即座に発言します。授業で学んでいる内容は同じなのに、会話力と発想力と積極性の違いを、授業が始まってすぐ知りました。私が発言をすることに慣れていないということ、英語の会話力が足りないこともすぐ分かりました。なかなか英語が聞き取れないとき、言いたいことを英語で伝えられないとき、話した英語が伝わっていないときは、とても悔しい思いをしました。その悔しさと情けなさで、もっと勉強して聞き取りたい、伝えたいという気持ちが更に強くなりました。アメリカの授業を受けて、気づいたことがあります。勉強をするのにも、やり方はいろいろあると思うのですが、ただ聞いて覚えて学ぶだけでなく、知ったことを自分の考えを含めてアウトプットするまですると、自分の考え方が広がり、良い学習になるのではないかと思いました。


 IEIには、たくさんの国籍の人がいると書きましたが、IEIの授業で他国の文化を多く知ることができたと思います。授業中に自分の国について話したり、休み時間にスペイン語やアラビア語などをクラスメートから教えてもらったりして、他の国の言語や文化を知ることができ、とても楽しかったです。私も、折り紙で鶴を折ったらとても喜んでくれました。日本のことでもっと伝えられることがあるのではないかと思い、自分の国、日本のことをもっと知っておくと良かったと感じました。英語でたくさんの人と繋がれるなんてすごいと感じ、もっと話せるように頑張ろうと思いました。


 私のリスニング力、スピーキング力はメンフィスに来た当時は、とても低いものでした。英語力を上げるために授業以外でも英語を使うようにし、外国の友だちとランチを食べたり遊びに行ったりしました。メンフィス大学には、自由に参加できるクラブやイベントがたくさんあり、また、日本語を学んでいる学生のためのJapanese language tableもあります。そこで、学生以外も含めてたくさんの人と会い、たくさんの友達を作りました。日本語を勉強している人には、英語を教えてもらいながら日本語も教え、英語しか喋れない人でも、私に英語を教えてくれたり遊びに連れて行ってくれました。私はこれらの出会いに感謝し、これらの出会いがあったことに感動しています。毎週学校の近くのカフェに連れてってくれ、たくさんの人と喋る機会を作ってくれました。そして、今では色々な話ができる友達や、私の帰国の便が朝6時にもかかわらず、4時から見送りに来てくれた友達ができましたが、留学前にはこんなにも仲良くできる友達ができるとは思っていませんでした。来てすぐに英語がすでにできる他の国の留学生にたくさん会い、その中に英語を学びに来た自分が入ったとき、この中で自分は相手にしてもらえるのかと心配で怖気づいてしまい、数人の留学生と日本人の子にしか話しかけられなかったのを思い出します。しかし、そんな最初の経験から、勇気を出して自分からたくさんの場所に飛び出して行ったおかげで、たくさんの人に出会うことができました。国や言語が違っても、自ら関わろうとすれば、仲良くなることは難しくないのだと分かりました。留学の終わりの方に、再びその話しかけられなかった留学生らに会う機会があったのですが、話しかけてみると普通に関わることができたので、最初からもっと話しかけていれば良かったと思いました。


 出会った人から、生活面のこともいろいろ助けられました。メンフィスは電車がなく、車を使って移動していました。そのため、よく友達の車でメンフィスのレストランや有名な場所に連れて行ってもらいました。自炊をしていたため、スーパーにもよく連れて行ってもらい、おすすめの物や商品の違いなども教えてもらいました。私が驚いたのは、アメリカの人は化粧水を使わず、クリームだけを使っていることです。初めはこのことは知らずなかなか化粧水を探せず、友達に教えてもらわなければ、こんな教科書には書いていないような日常的なことは、分からなかっただろうと思いました。そして、友達の家にもホームパーティーなどに呼ばれて行きました。料理を教えてもらったり、ハロウィンパーティーやサンクスギビングデー、クリスマスパーティーなどを楽しみました。


 メンフィスはクリスチャンが多く、多くの人が教会へ毎週日曜日に行っていました。キャンパスの近くにクリスチャンの学生たちが集まるところがあり、遊んだり勉強をしたり、フリーフードがあったり、毎週木曜日に歌を歌って聖書の勉強をしていて、日本の学生にはあまり見られないことでした。私はクリスチャンではありませんが、参加させてもらっていました。アメリカでは、ほとんどの人が信仰する宗教を持っていて、身近に宗教があるので、日本にいたら考えもしないだろう、宗教を信仰するということについて考えさせられました。


 この留学で多くのことに触れ、学び、考えさせられ、大変なことも数多くありましたが、充実した留学生活を送ることができました。もっと英語を学びたいと、留学中に強く思うようになって、長期であったらいいのにと思いました。しかし、この4ヶ月でとても濃い日常を送ることができ、大学を卒業してからも、英語をずっと学び続けたいと思いました。そして、ドルのレートを気にすると経済のことも関係してくるのに気づき、英語以外の他の分野への関心も広がりました。この気持ちを持ち続けながら、留学で学んだことを日本に帰ってから活かしていきたいと思います。日本の文化、歴史、特徴なども積極的に学び、他の国の人にそれを発信できればいいと思うし、この経験を誰かに伝えることができればいいなとも思います。


 このような素晴らしい経験ができたのは、名古屋学院大学の先生方、国際センターの方々、両親、現地の友達、先生方、日本人からの留学生の友達、出会った多くの人々の支えがあったからだと思い、とても感謝をしています。本当にありがとうございました。


 メンフィス大学に行くことができて良かったです。得たものの中で一番大きなものは、人と関わることの大切さ、誰かを助けたり誰かに助けられたりすることの大切さではないかと思います。他のところでも得られるものかもしれませんが、メンフィス大学で私はそれを得ることができました。


メンフィス大学に行くことができて良かったです。得たものの中で一番大きなものは、人と関わることの大切さ、誰かを助けたり誰かに助けられたりすることの大切さではないかと思います。他のところでも得られるものかもしれませんが、メンフィス大学で私はそれを得ることができました。

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このページは、インターナショナルラウンジが2017年10月 4日 15:00に書いたブログ記事です。

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