October 2016アーカイブ

派遣留学生月例報告書(2016年9月)

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 インドネシア・アチェ州に留学へ来て1カ月たちました。まず、生活面では、日本との違いを痛いほど感じました。1カ月経っもまだ慣れていません。インドネシアにはイスラームの人がとても多いので、モスクからお祈りを呼びかける放送が流れ、朝5時には目が覚めてしまいます。授業のはじまりも8時からでとても早いです。肌を見せてはいけないので、日本の真夏のような暑さですが、襟付きのシャツと長ズボンを毎日着ています。授業を受けるときは、襟付きのシャツと長ズボンを着用することが大学の規則です。
 寮は、男女それぞれに準備された平屋の家屋2軒です。学校から歩いて10分程度のところにあります。男子寮は、部屋が4つ、リビングが1つ、トイレが2つ、キッチンがあり、4人で住むには十分な広さです。しかし、シャワー、バスタブはありません。トイレの横にある水槽に水を溜めて、その水を浴びて身体を洗います。お湯が出ないので、夜に水を浴びると身体が冷えてお腹を壊してしまうことがありました。そのため、わたしは夕方に水浴びするように心がけています。朝夕2回水浴びをするのがインドネシアの習慣なので、お風呂のことでも文化の違いを感じます。キッチンにも水場はなく、この水槽の水が生活用水になります。
 ご飯は、1食50〜150円です。とても安いですがとても辛いです。寮の近くに、いちばやレストランがたくさんありますが、わたしはだいたい自炊しています。学校には学食がありますが、種類が少なくすぐ飽きてしまいました。
 留学生は、教育学部英語学科の授業を履修しています。それ以外に、他学部の授業も履修できますが、使用される言語はインドネシア語になります。わたしは、11コマの授業を取っていますが、そのうちMacro Economicis, Intoroduction to Information Technology, Ecology and Environment, Intoroduction to Sociology は、辞書を引いてるだけで授業時間が終わってしまいます。しかし、理解できなかったことを先生に伝えると、授業以外の時間を使って一対一で丁寧に教えてもらえるため、先生と学生の距離が近くて楽しく勉強できています。Islamic Study1では、コーラン(Qur'an)の意味を学んだり、イスラームの女性はなぜヒジャブ(ベール)を被るのかなど自分が疑問に思っていたことを学べます。
 わたしは、国際協力にとても興味をもっていたので、大学で国際協力について学びたいと思っていました。去年スタディーツアーに参加し、国際協力がおこなわれている場所に出向きました。そのときは、わたしのなかで国際協力を知るだけではなく行動に移し、自分にできることをしたいという思いが芽生えました。しかし、いまの自分にはできることがとても限られていました。国際協力をしたいならまず、現地の人たちと同じ環境に立ち、何に苦しんでいるのか、何が必要としているか、たくさん勉強しなくてはならないことがわかりました。そう思っていたときに、大学でインドネシアへの留学制度が新しくでき、スキルアップし国際協力ができる力をつけたいと思いこの留学を決意しました。
 インドネシアに留学する前は、楽しみと不安な気持ちが半分半分でした。授業にも生活にもだんだん慣れていくと思っていました。しかし、日本とインドネシアの違いの多さ、とくに宗教が違うとこれほど大きく生活が違ってくるとは思っていませんでした。
 先進国と発展途上国の違いも感じています。日本は先進国であり、基本的なインフラ(電気、ガス、水道など)が整っています。しかし、インドネシアの地方であるアチェ州では、そうではありません。
 この1カ月、大学でも、日常生活でも、さまざまな経験をしました。この経験はテレビや新聞では、ぜったいに知ることができないことばかりでした。現地へ来て、住んでる人たちと直接関わることができて、本当によい経験になっています。まだあと5カ月あるので、時間を無駄にすることなく過ごしたいと思います。(国際文化学部国際協力学科2年・深川開斗)

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派遣留学生月例報告書(2016年9月)

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 インドネシア・アチェに来て1カ月がたちました。わたしがアルムスリム大学に留学を決めるきっかけとなった2015年のスタディツアーの際に訪問したときとは違い、現地で生活するとなると文化の違いを毎日身に染みて感じています。
 寮は平屋の一軒家で、個室が4部屋とキッチン(水場はない)、リビング、バスルーム1つある大きな家にひとりで住んでいます。バスルームといってもシャワーはなく、蛇口から出る水を貯めて桶ですくい、浴びるといったスタイルです。食事はおコメを買っているので自炊していますが、屋台や学食で食べても1食50円から100円で買うことができます。生活用品も日本の3分の1で買うことができ、物価はとても安いです。近くにコンビニといった24時間営業のお店はありませんが、いちばや屋台のある通りまでは歩いて5分で行くことができ、不便ではありません。大学までは寮から歩いて10分ですが、毎日真夏並みに暑いので、たった10分の道のりが大変です。電車はなく、住んでいる人たちの交通手段は基本的にオートバイク、行き帰りに友だちに会うと後ろに乗せてくれます。
 留学前にアルムスリム大学から授業の一覧がきており、先に希望を提出して欲しいということだったので、6月の時点で自分が取りたい授業を選び提出していました。アルムスリム大学では、わたしちがはじめての留学生受入れです。留学生だけの授業はないので、わたしは教育学部英語学科の学生と同じ授業を受けています。英語学科のクラスといっても、先生はインドネシア人で英語は訛りがあり、正直聞きとりづらいです。
 授業は毎朝8時からはじまります。イスラームの地域なので、朝5時にお祈りをしてから来るからでしょうか、朝早くても元気です。そして1教科の平均時間は2時間30分です。日本で1時間30分の授業が長く感じていた自分にとって、さらに1時間も長いのはいまだに慣れていないです。わたしは毎日1つの授業しかありません。Speaking for Everyday Communication, Cross Culture Understanding, Bahasa Indonesia, Basic English Grammar, Islamic Studyの5つです。英語で授業ですが、基本インドネシア語なので苦戦しています。先生やクラスメイトは優しく、ゆっくりインドネシア語で話し、わたしに合わせて授業を進めてくれています。インドネシア語検定E級に無事合格してからインドネシアに来ましたが、最初のほうはぜんぜん会話にならずにいました。授業がはじまってからは、インドネシア語を実践的につかう時間ばかりで、片言ですが簡単な会話や日常生活での買い物も苦労しない程度になりました。いまのところは、英語よりインドネシア語の力が伸びていると自分では思います。
 インドネシアに留学、とくにイスラームの信仰が強く、イスラームが認められている場所での留学ということなので、理解を深めようという気持ちでIslamic Studyというイスラームの授業を選択しました。5つのなかでいちばん難しく、毎週苦戦しています。先生は英語ができないので、クラスメイトが隣に座って簡単に訳してくれます。イスラームに興味を持ってくれて嬉しいと、先生も優しく丁寧に接してくれます。大学内に礼拝用の大きなモスクがあるので、たまに教室を出てモスクで集まって礼拝に参加したり、お話を聞いたりという授業の時間があります。アラビア語がわからないのでコーランが読めず、心が折れそうなときばかりですが、日本では絶対に体験できないような授業を受けているので毎日が新鮮です。
 大学でも、街を歩いても、外国人はわたしと一緒に来た深川開斗だけです。とくにムスリムの女性はみんなジルバブをしているので、していないわたしが目立つのでしょう。とても見られます。しかしそれは冷たい視線ではなく、アチェの人たちは暖かく受け入れてくれています。最初の1、2週間はどこ歩いても写真攻めにあい、男女問わずたくさん連絡先を聞かれメッセージが来ました。そのおかげですぐに近所や大学、街で優しくしてくれるたくさんの友だちやお兄さんお姉さんのような存在の人ができました。今月21歳の誕生日を迎えましたが、大学でお世話になっているスタッフの方やできた友だちにサプライズでお祝いしてもらい、はじめて過ごす海外での誕生日は忘れられない1日となりました。
 この1カ月のあいだに1回体調を崩し、吐いてしまい病院に行きました。疲れがたまらないよう、慣れたこれからも体調管理に気をつけながら過ごしたいと思います。10月に入り、これから佐伯奈津子先生の紹介のもと、スタディツアーで訪問した村に再度訪問する予定です。語学だけでなく、アチェでもう一度国際協力についても勉強がしたいという思いから、わたしはアルムスリム大学を選びました。その初心を忘れず、積極的に強を進めていきたいと思っています。(外国語学部国際文化協力学科3年・水谷奈津子)
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