十字架への道のり その18
総督の兵士たちがイエスのまわりに集まってきました。
イエスに赤いマントを着せ、茨(イバラ)でつくった冠を頭にのせて、右手に葦の棒を持たせました。
そしてイエスの前にひざまずいて、「ユダヤ人の王、バンザイ!」とイエスを笑いものにしました。
さらに葦の棒でイエスの頭をたたき、唾をはきかけるなどし、イエスをバカにしてから、マントを脱がせて元に戻し、十字架につけるために連れていきました。
続く
「十字架」と一致するもの
十字架への道のり その17
ピラトは、イエスを十字架刑にするほどの罪を犯しているとは思えなかったので、集まった民衆にさらにたずねました。
「いったいどんな悪いことをしたのか」
しかし彼らはさらに激しく「十字架につけろ!」と叫び続けました。
ピラトはそれ以上言っても騒動になりそうな様子を見て、「私にはイエスの死に責任はない。お前たちの問題だ。」と言って、彼らの要望通りにすることにしました。
そこで、バラバは釈放され、イエスをムチで打ってから十字架につけるために引き渡しました。
続く
十字架への道のり その16
さて、この当時、ユダヤの人たちはローマ帝国の支配下にあったので、最高法院で死刑をいいわたしても、実際にはその権限がなかったのです。そこで登場するのがローマ総督ポンテオ・ピラトという人物です。
十字架への道のり その16
祭司長や民の長老たちはイエスを総督ピラトに引き渡しました。
ピラトが「お前はユダヤ人の王なのか。」と尋問すると、イエスは「それはあなたが言っていることです。」と答えただけでした。
そして祭司長や長老たちがイエスに不利な証言ばかりしてもなにも答えないので、ピラトはイエスが罪を犯したとは思えませんでした。
その日は祭りの日でした。
総督は祭りのたびに民の希望する囚人を釈放することにしていました。
そこでピラトはバラバ・イエスという囚人と、イエスとどちらを釈放して欲しいかと民の希望をきいたのです。
祭司長たちは民に根回しをしていたので、集まった人はこう叫んだのです。
「バラバを!」
そこでピラトは「メシアと呼ばれるイエスはどうするか」とききました。
すると、皆が
「十字架につけろ」とこたえました。
続く
十字架への道のり その15
イエスの有罪判決を聞いて驚いた人がいました。
イスカリオテのユダです。
ユダは裏切りましたが、イエスが無実だと知っていたので大変に後悔しました。
そして裏切って得た報酬の銀貨30枚を祭司長たちに返そうとして言いました。
「私は罪のない人を売り、罪を犯しました。」
でも彼らは「我々の知ったことではない。お前の問題だ。」とつきはなしました。
ユダは銀貨30枚を神殿に投げ込み、自殺しました。
祭司長たちは「この金は血の代金だから神殿の収入にはできない。」と言って、その金で陶器職人の畑を買い、外国人墓地にしました。
続く
花粉症って鼻が詰まって目がかゆいだけだからと甘くみてはいけないんですね・・・という目にあって、更新が途切れてしまいました。
今日からまた更新していきますよ!
十字架への道のり その14
捕まえられたイエスは、最高法院へと連れていかれました。
大祭司の前で偽の証人がたくさんやってきて、イエスに不利な証言をしましたが、イエスは何を言われても黙ったままでした。そして彼らはイエスに死刑を宣告したのでした。
そのころペトロはこっそりと様子をうかがいにやってきました。
ペトロに気が付いた女中が、「あなたはイエスと一緒にいた人だ。」と言い出しました。
ペトロはあわてて「人違いだ。」とよそへ逃げました。
すると、そこでも「イエスの弟子だ。」と気づかれました。ペトロは「イエスなんて人は知らない。」と言いました。さらに「イエスの仲間だ。言葉使いが一緒だ。」と問い詰められると、「そんな人は知らない」と呪いの言葉さえ口にしながら、イエスを知らないと誓ってしまったのです。するとすぐに鶏が鳴きました。
イエスから言われた「あなたは今夜、ニワトリが鳴く前に、3回私のことを知らないと言う。」という言葉を思い出したペトロは逃げ出して激しく泣きました。
続く