★Bridge★No.17 飯島 滋明 先生
学生さんと先生を繋ぐ連続企画★Bridge★、今回の先生は・・・
経済学部 飯島 滋明 先生です。
先生は、「日本国憲法」「現代社会と法律」「平和学入門」などの科目を
担当されています。
それでは早速、先生の"思い"をご紹介します★
なお、今回は、先生のいつものご様子を再現するために、
一人称は「僕」を使用させていただきました!
■■■ どんな思いをもって、授業やゼミに臨まれていますか? ■■■
■NGU生に望むことは?
人の意見をちゃんと聞ける人間になってほしいと思います。
話を聞いた後、どう判断するかは自分で決めればいいのですが、
「こうだ!」と思いこんだらそのまま突っ走ってしまう人間ではなく、
人の意見をうまく聞き、周囲と仲良くできるようになってほしいです。
■先生の授業スタイル
僕の授業では、90分ずっと話をする、ということはありません。
僕が初めに授業をして、その後、僕の言ったことを
学生が自分でまとめる時間を必ず設けています。
具体的には、レポート用紙を配って、
「授業で僕の言ったことを何行以上でまとめなさい。
その上で自分の意見を述べなさい。」
という練習を、毎回しています。
僕は、授業では、あまり抽象的なことは言わないようにしています。
具体的な事件などを通して、「このような事例がある」ということを
伝えるようにしています。
例えば、行政法では、家の建て方について具体的な例を挙げ、
法律を知らないとこのようなトラブルに巻き込まれるという
説明をしました。
「土地の幅が30cm違うだけで、手持ちの土地の価格が数百万円単位で
変わってしまうこともある」
といった具体例があると、
「法律の知識が有るか無いかで、損するか得するか、大きな影響がある」
ということがわかりやすくなります。
こうした色々な事例を知ってもらうということは、
学生さんからも面白いという意見が聞かれます。
また、知っていそうで知らなかったこと・・・例えば、前回の授業では、
執行猶予と無期懲役や検察と警察の違いなどを話したのですけれど、
それに対して学生さんからは、 刑事ドラマが面白くなるという意見が
ありました(笑)
警察に捕まると最後だ、というイメージを持っている人もいるのですが、
それは始まりにすぎません。
捕まった人の約4割は釈放されていますし、逮捕後検察に案件が送られる
わけですが、そこでまず起訴するかしないかの判断がされるわけで、
有罪無罪が決まるわけではありません。
この後の裁判で、無罪になるかもしれないですし、どうなるかは逮捕時点
ではまだまだわかりません。
また、法律というのは答えが一つではない、という話をよくします。
例えば、「死刑」が良いか悪いかということは、意見がわかれると思います。
死刑に限らず、1つの案件について、最高裁判所の裁判官15人の中でも、
8対7で意見が分かれることもあるんです。
テレビの法律番組などでも、4人弁護士がいて、4人全員の意見がわかれる
ことすらありますよね?
なので、学生さんには、
「法律というのは答えが一つではないのだから、
他の人の意見をよく聞いた上で、自分の意見を言いなさい。」
とよく言います。
これに関連していることで言うと、僕は、いい加減なジャーナリストを
育てるのは、大学の役割ではないとも考えていて、授業の中でレポートを
まとめる際にも、急に急いで書くのではなく、 途中になってしまったら
そこまででもよいので、書いた範囲に関しては、しっかりと書くように、
という指導もしています。
最後に、他人に迷惑を掛けないように、という観点から、
私語については厳しく注意しています。
■飯島ゼミでは・・・
ゼミの目標として、
1.人前できちんとはなせること
2. 人の意見をちゃんと聞くこと
そして、その意見を
3. 文章にして
4. 一般の人の前でもきちんと説明できること
を4年間の目標として、1年生から4年生まで、全ての学生に言っています。
なので、ゼミでは、一人ずつ発表する機会を設けることが多いです。
その際に、聞く側の学生にも、きちんと話を聞きとることを徹底しています。
そのために、メモを取るクセをつけるように指導もしています。
■■■先生のお薦め本■■■
飯島先生のお薦め本はこちら↓
『項羽と劉邦』
司馬遼太郎 著 新潮文庫
有名な、秦末漢初の動乱期の物語です。
高校時代に「鴻門の会」を教科書で学んだ学生さんも多いことでしょう。
項羽は、文武両道に優れていますが、人の意見を聞かない性格。
これに対し、劉邦は、割といいかげんで、突出して秀でた部分は特になく、
戦では何回も項羽に負けてしまいます。
ですが、色々な人の意見をちゃんと聞くので、人が集まり、助けてくれます。
3年間の戦いの末、勝つのは・・・
人の意見を聞き、その中でよい意見を人生に生かせる人が、
成功することができるという1つの良い例だということで、
ご推薦いただきました。
大学の図書館には、本こそありませんが、
メディアコーナーにDVDがありますので、
そちらも是非見てみてくださいね。
■■■今日の一枚■■■
今回は、先生の大好きなヤクルトスワローズの、メガホンです。
ご自身も野球の経験をお持ちの飯島先生は、
小学校時代から30年以上ヤクルトファン。
「ヤクルトファンの学生さんがいたら、是非一緒に観戦に行きたい」
と仰っていました。
我こそはヤクルト男子・女子という学生さんは、
先生の研究室を訪ねてみてくださいね!
次回の★Bridge★も、お楽しみに★
<<予告>>
飯島先生の「平和学入門」の授業にお邪魔させていただきました!
授業の様子は、近日このブログで公開予定ですので、お楽しみに★
チョッパー子