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2017年10月 6日

中期留学報告(ジョージ・ブラウン大学 山本 帆夏)

 優しさをもらった4ヶ月

 私は三年生の夏からカナダのジョージ・ブラウン大学に中期留学をしていました。高校生の時から海外留学をしたいという目標があり、一年生の冬に公費留学の申込みをしましたが、TOEFLの点数が足りず落ちてしまいました。次の申込みが最後のチャンスだったので、二年生の一年間は毎日問題集を解いて、i-loungeのTAさんから解説をしてもらい、同じ問題を何回も解いて理解していく方法で取り組みました。それにより、翌年の公費留学生の枠に入ることができました。やっと今までの夢が叶うと思い嬉しかったのですが、出国日が近づくにつれて海外生活に対して不安になりました。ジョージ・ブラウンはホームステイが指定されていて、先輩方のお話を聞いていると相性が合うか合わないかで充実した生活が送れないという先輩もいらっしゃったので、自分はどんな家族なのか、また衛生面などで色々考えたりもしました。

 8月28日の夜にトロントに着きました。タクシーでこれから住む家に向かい、到着した時はすでに22時を超えていましたが、二人の女性とルームメイトの男の子に出迎えてもらいました。家もきれいで、二階の南向きの広い部屋が私のだと告げられた時は興奮しました。次の日、ルームメイトの中国人のノーマンが、ジョージ・ブラウン大学までの行き方とトロントのダウンタウンの一部、そして近所を案内してくれました。学校は街中にあり、ESLの校舎は別で建てられていました。その日の夜は、もう一人のルームメイトでスペイン人の女の子と対面しました。ミリアムという女の子で一か月だけの留学ということでしたが、すでに英語がペラペラでご飯の時はたくさん話してくれるので、私も緊張することなくホストファミリーとルームメイトと打ち解けられました。

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学校が9月6日からということで、授業が始まるまでの一週間はトロントを観光することにしました。私が特に気に入った場所は、トロントアイランドというダウンタウンからフェリーに乗って行く、少し離れた小さな島です。たくさんの植物と子供用の小さな乗り物がありました。奥に進めばビーチがあり、南国気分を味わえる場所です。その他にも、ルームメイトと3人でCNEフェスティバルという期間限定のテーマパークに行きました。

家にいる女性2人はホストマザーで、レズビアンだと聞き驚きました。日本だと珍しいことだと思われますが、海外で街を歩いていると男性同士のカップルもよく見ました。しかもマザーのジャニュアリーとミノーバはとても優しく、毎日美味しい料理をたくさん作ってくれました。私が来て一週間が経った日に、庭でバーベキューをしたりハンバーガーを作ったりしました。

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学校が始まりクラス分けテストをした結果、私はレベル5のクラスになりました。ESLの授業では、月曜がリスニングの授業で、火曜から金曜がその他の英語の授業という流れになっています。担任の先生はきれいな女の先生で、とても分かりやすく、尚且つ楽しく教えてくれるので、毎日学校に行くのが楽しかったです。授業後は、ワークショップという活動があり、そこで英語の発音の仕方やアメリカンサインランゲージを学びました。

手話教室は、実際に耳の聞こえないジョージ・ブラウン大学の生徒が毎週教えてくれました。ASLのみんなで耳の聞こえない人が働いているレストランに行き、手話で注文しました。日本ではなかなか体験できないことも、ワークショップを通してたくさん紹介してもらいました。

トロントでは毎年9月に国際映画祭が催されています。レッドカーペットが敷かれ、そこを有名な俳優が歩きます。私も3回くらい見に行きました。一番嬉しかったのは、クロエモレッツを間近で見れたことです。海外では、芸能人ととても近くで接する機会があるので楽しめました。

9月末には、Fall Festivalにボランティアとして参加してきました。小さい小学校の体育館と庭にゲームコーナーが設けられていたり、手作りのお菓子やその場で焼いたハンバーガーなどが売られていて、地域の子供たちや親がたくさん来ていました。私はフェイスペイントの係りで、小さい子たちの顔に子供たちの要望した絵を絵具で描いていくお仕事をしました。子供が大好きな私にとって、このボランティアはとても素敵な思い出になりました。

また、トロントからナイアガラの滝までバスで二時間程度で行けると聞き、さっそく行ってきました。着いた頃は雨がひどく室内から見るだけでしたが、夕方から晴れて虹を見ることができ、ボートで滝のすぐそばまで行くこともできました。水しぶきがすごく、顔などがずぶ濡れになりました。そのあとライトアップショーを見ることができ、とても良い経験となりました。

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 10月は、とても濃い一か月でした。カナダはアメリカより一か月早くThanks giving dayがあるので、学校が一日休みになるのを使ってニューヨークへ行ってきました。金曜の夜にバスでトロントを出発して13時間かけて行きました。カナダからアメリカへ入国する時に審査があるのですが、陸で渡る場合ビザやESTAはなくても行けました。ニューヨークは人がいっぱいで、何もかも高価でした。地下鉄も路線が大量にあり、地図を手放せませんでした。二日間の滞在で、両日とも雨で自由の女神をブルックリン橋から見ることができませんでしたが、それでも観光地がたくさんあって二日じゃ足りませんでした。一番良かったのは、ブロードウェイでアラジンのミュージカルを観たことです。さすが本場は違うと思うくらい感動するものでした。月曜の昼に帰り、夕方から家で感謝祭のパーティーが開かれ、ホストマザーの友人やその家族が来て、たくさんのご馳走とパイを食べました。  

また、10月はマザーの二人の友人の娘が誕生日で、毎週バースデーパーティーに招待してもらいました。毎回豚が一匹焼かれてテーブルの上に寝かされていて、これはフィリピンの伝統でお祝いの時に食べるらしいです。子供たちとたくさん話して遊ぶことができたので、とても楽しかったです。更に、マザーの友人の結婚式にも行かせてもらいました。カトリックの教会での結婚式は、私にとって初めての経験で、とても感動しました。

10月31日は、友人のホストファミリーと一緒に"trick or treat!!"と言って家を回りました。マザーから借りた蝶の羽をつけて子供たちと回ったら、21歳の私でもたくさんキャンディーやチョコをもらえました。様々な家がハロウィン用に装飾されていて、子供たちが大人からお菓子をもらって、とても良い文化だなと感じました。

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 11月から次のレベルの授業が始まり、友達も増えて毎日が充実していました。授業では毎回と言っていいほどsummaryを書く練習をしました。リーディングで読んだ記事をまとめることや、ディベイトで使うトピックにそった記事を探して、自分の主張をサポートする文章と反対の意見の文章を探してパラフレーズなどをしていきました。リスニングも聞いた話を要約することが多く、難しかったです。

行事では、11月末にキャラバン フェスティバルといって、自分たちの国の文化や食べ物を紹介し合うお祭りがありました。日本チームは、浴衣を着て書道と折り紙を体験してもらい、おにぎりとたこ焼きを提供しました。色んな国の食べ物や民族衣装・楽器などを体験できたので、とても楽しかったです。

他にも留学中に挑戦したことがあります。ジョージ・ブラウン大学ではカナディアンと接する機会がほとんどなく、会話する練習や友達をもっと作りたいという思いから、関西外大の友達とコミュニティ-グループを作りました。携帯のアプリで自分が興味あるグループに参加できるシステムで、日本の文化や言語に興味があるカナディアンと2時間弱の会話を週二回しました。トロントに住んでいる外国人もたくさん来ていて、どちらかと言えば日本語を教えている時間の方が多かったのですが、そこで出会った人たちとみんなで映画を観に行くなど、交友関係が広がったと思います。

 12月は毎日がどの月よりも充実していました。ESLの授業では、"petyakutya"という20枚のスライドを作り、一枚につき20秒プレゼンをするという課題や、summaryを中心にテストがありました。リスニングの授業では毎週テストがあり、聞き取ってその内容をまとめるというテストがほとんどでした。

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クリスマス前に、モントリオールというトロントからバスで6時間くらいの場所に行ってきました。公用語はフランス語でヨーロッパ風の街並みになっていて、多文化のトロントとはまた違う雰囲気でとても綺麗でした。可愛いお洋服のお店やおしゃれなレストランがたくさんあり、ここにはまた行きたいと強く思いました。クリスマスイヴは、ホストマザーが友達の家族を招待して、クリスマスパーティーを開いてくれました。マザー二人が朝から別々のキッチンでディナーの準備をしていて、デーブルにはレストランのビュッフェ並にご馳走が並んでいて、そのどれもがフィリピンの料理でとても美味しかったです。マザーたちは本当に私に良くしてくれて、クリスマスプレゼントにブラウスもくれました。ここの家に4か月住むことができて、本当に良かったです。この留学生活で、色々な国の人と交流して、それぞれの文化に対応する大変さもありましたが、海外生活をしたことで価値観が少し変わり、自分に自信がつきました。また、たくさんの人が私に優しくしてくれて、そのおかげで楽しめました。私も、もっと人に優しく、少しでも力になることができる人になりたいと感じました。

 

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