★Bridge★: 2014年1月アーカイブ
学生さんと先生をつなぐ連続企画★Bridge★
今回は、
商学部准教授の 濵 満久 先生です!
濵先生は、2013年度の商学部教務委員をされています。
それでは、先生の"思い"をご紹介★
※今回は、先生のキャラクターを尊重し、優しい上方言葉そのままにしてみました!
■■■どんな思いを持って、授業・ゼミに臨まれていますか? ■■■
ずっと変わらず思い続けていることが、2つあります。
① "当たり前"を疑うこと
僕は、あらゆることに対して「なぜ?」を考える視点をもってもらえるように
授業しています。
例えば流通論や商業史の授業 では、"なぜ商業が存在しているのか?"
というところから話をしていきます。
お店が存在している、ということは誰でも知っていることですが、
それが「なんでや?」と考えるとわからない。
普段当たり前だと思って考えもしなかった点から、
今まで自分の見えていなかったことが見えてくる。
新しい"気づき"を得ることができるんです。
授業では、そういったことを感じてもらえれば、と思っています。
② 自分の思ってもいない可能性を開花させるきっかけを見つけてほしい
僕自身、全く勉強のできない人間でした。
「お前、高校行かれへんのやない?」と言われたくらいで、
勉強していなかったことを後悔したりもしました。
そんな勉強と無縁の生活を送っていた自分が、今、学問の世界で生きている。
自分なりに、その場その場で全力を尽くしたという誇りはあるんですが、けして、この道を目指していたわけではなく、今でも「よう自分がこんな仕事できてるな!」っていう驚きがあるくらいです。
それだけに、「人間って、自分が思いもよらない可能性を秘めているんだな」と感じます。
あとは、自分がその可能性を開こうとするかどうかの差だと思います。
僕が本当に勉強に打ち込むようになったのは、大学2年の時に出会った、流通やマーケティングの授業がきっかけなんです。
「コレだ!!」
「自分は将来、コレのプロフェッショナルになりたい!!」
って思ったんですね。
自分を生かす場所はどこでもよかったんです。
でも、いざ大学3年の時に就職活動を始めると、腹が立ってしまって。
せっかく"僕は専門でコレを学んだ!"っていうものがあるのに、
企業の文系学生の募集の仕方って、あんまり専門性は関係ないじゃないですか。
これだけ真剣に流通・マーケティングの事を勉強してきたのに、
受け入れ側に学生の専門分野に対するこだわりがない。
その憤りを、ゼミの先生に相談したんです。
そうしたら「本当にプロフェッショナルになりたいのなら」と大学院を勧められて。
それで大学院に行ったんです。
結果的に今、大学で教員をやっている。
当初からは想像もしなかった状態になっている(笑)。
だから、どんな人でも、極端に言えば無限の可能性がある、と考えています。
あとは、自分がその可能性を開くきっかけになるような授業にしよう、と。
僕自身、大学の授業できっかけを与えてもらって、それが今に繋がっているから、
大学教員という仕事は、それだけ貴く、責任重大なんだと思っています。
他人の人生に大きな影響を与えることができる。
自分の体験を通して、まさにそう感じます。
僕が大学で「コレだ!!」と思った、あの時の感覚を、
1人でも多くの学生さんに体験してもらえたらいいですね。
学生さんたちの周辺には、色々なきっかけが転がっていて、
自分もその1つであったらいいと思っています。
●ゼミについて●
授業だけでは限界がありますので、一番力を入れているのはゼミ活動です。
僕のゼミは"厳しい"ということを全面に出してやっています。
しんどいけども、最後"やって良かった"と思えるようなゼミになるように心がけています。
物事の本質って、やってみて初めて分かった、っていうことが多いんじゃないかって思うんです。
人間って、行動する前にいろいろ考えてしまって、結局実行しないということが多いと思うんですけど、しんどいことをやり通して、最後振り返ってみると、"やって良かった"って思いますよね。
そういうのって、一生残ります。
遊ぶということは楽しいでしょうけれど、あまり後に残らないんです。
本当の意味での楽しさというのは、しんどいことを突き抜けた先にあると思うんです。
そういう体験を積ませてあげたい。
実際、成長しようと思ったら努力しなきゃいけませんよね?
そして、努力ってしんどいんです。
ゼミ生にも、僕自身にも言っています。
「迷った時はしんどい方を選ぼう」って。
その積み重ねが、大きな成長に繋がっているんじゃないかって思うから。
ゼミでは、メリハリを大切にしています。
"よく遊び、よく学べ"をモットーにしているんですが、この言葉、
とても聞こえがいいじゃないですか。
僕のゼミに入りたいという学生さんの中には、この言葉がいいと思ったという人もますが、
"よく遊び"の方に惹かれる学生が多い。
そういう学生さんには言ってるんです。
「遊びは君ら、さんざんやってきてるやろう。
頑張らんでもできるやん。
大事なんは、メチャクチャ勉強してるのに、メチャクチャ遊ぶ。
全部全力でやるって、ものすごく大変やからね。」って。
勉強だけやってても、何かもの足りない。
両方全力の人って、かっこいいじゃないですか。
「そういう人間て凄いやん、そういう人になろうよ!」って。
ゼミ生は、ゼミで毎回発表しなくてはいけません。
グループワークをするんですが、そのために、時間のやりくりをして、集まって・・・という準備をしなくちゃいけません。
予定の調整や、意見が合わへんとか色々なことがあるんですけど、そういうめんどくさいこと全部経験してほしいと思ってます。
社会に出たら、色々な板挟みにあうじゃないですか。
その時、選択を迫られることがあるわけですが、何が大事かといったら、
選択しなかったほうにフォローを入れてもらえる体制を作っておくことなんですよね。
今からこういう板挟みの状態を経験して、練習しておいてほしい。
一つのモノを作り上げる体験をしておいてほしい。
そういった、忙しい、大変な経験をした最後に、
打ち上げなんかをやってメッチャ盛り上がる。
こういうメリハリが大切なんです。
■■■ 先生のお薦め本 ■■■
『知的複眼思考法』
苅谷剛彦 著 講談社+アルファ文庫
大学の勉強というのは、高校までと違い、記憶する勉強よりも思考する・・・自分で問題を見つけ、自ら問題を解く、という形が多くなります。社会に出れば、そもそも何が問題なのかも分からないことに出くわします。あなたの出会う「なぜ?」をどう思考したらよいのか。先生が読まれた中で一番分かり易い本ということでお薦めいただきました。
図書館にも所蔵していますので、興味を持った方は是非、借りてみてくださいね!
■■■ 今日の一枚 ■■■
"良く学び、良く遊ぶ"を大学生活で本気で体験したい学生さん、
先生の研究室をたずねて、じっくりお話しして、
是非"きっかけ"を掴んで下さいね!
さて、次回の★Bridge★は
外国語学部教授の 湯浅 康正 先生です!
お楽しみに♪
チョッパー子