クワントレン大学の最近のブログ記事
2017年10月 5日
中期留学報告(クワントレン大学 奥田 えりか)
最も濃かった4ヶ月間
8月末から12月末までの4ヶ月間、カナダのバンクーバーへ中期留学をしました。この留学は私にとって初めての海外経験であったため、出発前は初めて海外へ行けることと、留学することに対してのわくわく感、また、初めての海外滞在が4ヶ月間で1人でカナダへ行く不安感がありました。私は幼いころに乗ったきりの飛行機にも不安があったため、直行便でカナダへ向かいました。フライト時間は約10時間。日本を夜出発したため、バンクーバーにはお昼過ぎに着きました。私はそこで初めて時差ぼけを体験しました。バンクーバーはカナダの中では都会の町で、多くのビルやマンション、観光地がありました。私が到着した時期のバンクーバーは、暑くなく、既に肌寒かったです。ホームステイ先はリッチモンドというバンクーバーの隣の町で、ファミリーはフィリピン系の方でした。その家族は何度も留学生を受け入れたことのある家族だったため、最初からとてもフレンドリーに話しかけてくれました。しかし元々、リスニング力・スピーキング力が低く、自分の英語に自信がなかった私は、話したいことをうまく伝えることができませんでした。あの時、悔しい、これから4ヶ月頑張ろうと改めて感じさせられました。
私の通ったクワントレン大学は、4つのキャンパスを持ち、私はその中のサレーというホームステイ先の隣の町のキャンパスで授業を取りました。そのため毎朝早く起き、バスで通いました。授業はESLの授業のみを受けました。この大学のESLを受けている生徒のほとんどは移民で、最初授業を受けた時、周りと自分の英語力の差に驚き、このままやっていけるのか不安になりました。しかし、クラスメイトは優しく、私の話す英語が間違っていたら正しく直してくれたため不安はなくなり、ちょっとした安心感が生まれました。
一方、最初の頃は宿題の多さに驚き、苦労し続けました。留学が決まってから出発までに、派遣留学生のプログラムとして様々な課題をこなしてきました。毎日大変だなと思っていましたが、カナダへ行き、それまで以上の大変さを感じました。毎日学校が終わってから部屋にこもり、宿題をこなす日々が続いた時は、私は何をしにここに来たのだろう、このままでいいのか、とても悩みました。そんな時、カナダの違う大学に留学していた親友に様々なことを相談し、アドバイスをもらいました。それまでは、やるべきことは最初に終わらせる、という考えを持っていました。しかし親友から、それも大事だけど、カナダに何をしに来たか、時間の使い方や優先順位を考えるべきだと言われ、物事に対する考え方を変えることができました。それ以降、この留学を無駄にしまいと、自分を変える努力をしました。すると宿題もそれほど苦に感じなくなりました。私が授業の中で印象に残っているのは、クラスメイトの積極性です。ほとんどの生徒が分からないことがあったらその場で質問し、理解できるまで質問し続けたり、率先して授業を受けている姿を見て、日本ではないことだなと思いつつ、私も自分のために、周りの生徒に負けないくらい積極的になりました。
また、この4ヶ月間、様々なイベントを通して、文化の違いや考え方の違いを学ぶことができました。カナダでは、祝日はいつもより豪華なディナーを用意し家族全員揃って食べたり、ハロウィーンやクリスマスといった季節のイベントなどは家族や親戚と盛大に祝い楽しみます。家族を大事にし、年齢関係なく楽しんでいる人々を見て素敵だと感じました。また私が留学していた4ヶ月間は、毎月祝日やイベントがあったため、日本では体験できない多くの経験をすることができました。
4ヶ月は長いようで、あっという間です。私は限られた時間の中で、より効果的に英語を身に着けようと3つのことに挑戦しました。1つ目は、ボランティア活動への参加です。カナダではボランティア活動をすることは高く評価されています。そのため学校内はもちろん、様々な場でボランティア活動が行われています。私はボランティアに参加し、現地の方と交流することで英語を身に着けようと思い、大学で募集されていたものに参加しました。4つほど参加しましたが、どの活動も自分のためになったと思います。その中でとても楽しく、嬉しかった活動があります。それはクワントレン大学の学生に交換留学に興味を持ってもらうための活動です。多くの学生と留学について話し、また日本の良さを伝えました。すると、もともと日本が好きという1人の学生が、「本当に日本へ留学したい。あなたのいる大学にぜひ留学してみたい。」と私の話を聞いて、留学を本気で考えてくれた生徒がいました。その時私は、この活動に参加して良かったと心の底から思いました。
2つ目は、ホームステイ先近くの体育館で行われていたバスケットボールグループに参加したことです。高校まで部活動で、大学ではサークルでバスケットボールを続けている私は、運動不足解消のためにも何かスポーツをしたいと思っていたので、ホストファミリーに相談し、このグループを見つけました。学校が終わってからは時間的に厳しく、なかなか参加できなかったり、若い男の子が多く最初はためらったりもしましたが、楽しくバスケットボールをすることができました。また最初は、ゲーム中に飛び交う早い口調の英語が聞き取れないことがよくありましたが、それも徐々に慣れました。
3つ目は、家族と行動することです。すぐ終わるようなちょっとした買い物でも、私はついて行きました。その理由は、家族と仲良くなれるのはもちろん、たくさんのことを教えてもらったり、学ぶことができるからです。家でゆっくり自分だけの時間を過ごすのも時には大事ですが、限られた時間の中でレベルアップするには、とても良い方法だったと思いました。
中学生の頃から興味のあった留学が実現し、自分の可能性を試すことができたこと、主体的な人間に、また物事に対する取り組み方が変わったことは、今後の学生生活やその後に生きると思います。カナダで学んだ4ヶ月間を無駄にしないように、今後も様々なことに挑戦し続けたいと思います。