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商学部ゼミ対抗の研究発表会(日経BP杯)

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日経BP杯とスケジュール
 2015年1月10日(土),商学部の3年生ゼミを対象としたゼミ対抗の研究発表会が行われました。この発表会は日本経済新聞社(日経)の出版子会社である日経BP社の冠を頂き,優秀作品に対して同社から賞状やトロフィーが贈られます。当日は,『日経ビジネス』誌編集部長の西頭恒明氏と日経BPマーケティング社の小泉正明氏にご来学いただき,研究報告に対する講評や励ましを頂戴しました。
 さて,当日のスケジュールは午前中が予選,午後は日経BP社の西頭部長の基調講演,そして予選を勝ち残った6チームによる決勝戦,その後に懇親会と続きます。決勝戦の成績発表はこの懇親会の中で行われました。

発表会の様子
 午前の予選では,20チームが4つの分科会に分かれて研究成果を発表し,投票により決勝戦に進む6チームを選びます。商学部の先生によれば,各チームは中間発表会(昨年11月)を経験していること,その際に指摘された問題点や検討課題は今回の発表までに解決・克服しているはず,とのことでした。先生たちにとっては,2か月間にどれほど研究が進化したのかという点も興味の種だろうと思います。
 私自身は都合により午後の決勝戦の報告を聞いただけですが,いずれも力作・労作揃いという印象でした。商学部は学部全体で学生たちに高度な情報処理スキルを習得させようと取り組んでいることもあって,いずれもパワーポイントの上級テクニックを駆使したプレゼンでした。
 研究内容や成果のレベルは,そのまま卒業論文になるような立派な代物ばかりです。文献調査にとどまらず,自ら現地に足を運んで調査を重ね,現状分析を深めているもの。個別具体的な企業の視点から,市場調査(アンケート調査)を行い損益計算のシミュレーションを踏まえて市場参入の是非を論ずるもの。地方自治体の行政組織と連携しながら,地域の課題克服を目指した提案とその実験,等々。私自身,いくつかの報告には思わず「ほほぉ~」と声をあげてしまいました。

少人数教育
 学生たちの研究をここまで高めていくのには,指導された先生方が相当の時間と労力を費やしたに違いありません。懇親会での会話,審査結果の発表に沸き立つ学生と教員の姿。そうした様子に学生と教員との一体感が伝わってきました。
 教育とは,つまるところ学生と教員との協同作業であり,そこに強い信頼関係がなければ,大きな成果は期待できない。よく言われるように,教育の手法や小道具を形ばかり真似しても,使い手の情熱や魂が入らなければ効果は上がらない,ということでしょう。
 かつて,日本の大学はどこでもマスプロ教育が常態化していました。収容人数が1,000人を超える大教室を複数抱える大学も珍しくありませんでした。しかしいまどき,そんな大学は珍しいでしょう。現在,名古屋学院大学で「最も大きな教室」のサイズは,収容人数が280人です。ゼミに限らず,講義科目でも少人数で行う授業が増えてきました。少人数の方が教育効果が高いと考えられているからです。
 しかしそれでも,私たちは改めて次のことを自問しなくてはなりません。ゼミや少人数クラスの授業の中で,私たち教員は学生と一対一で真剣に向き合い,顔が見える教育をやっているだろうか? 学生と信頼関係をしっかり築き上げているだろうか? 少人数クラスに見合った目配せが本当にできているのか? 期待通りの成果が得られているのだろうか?
 学生たちと真剣に向き合う商学部の先生たちの姿を見て,そんな思いに駆られました。研究発表会に参加された学生のみなさん,教員のみなさん,お疲れ様でした。

受賞チーム
 なお,最終成績は以下の通りでした。
【グランプリ】
○未来ガジェット研究所(三輪ゼミ)「東南アジアにおけるクールジャパン」
【準グランプリ】
○ヘルメス(濱ゼミ)「家庭用A3プリンターの認知~ブラザー社製品の普及に向けて~」
○Team T(伊藤ゼミ)「SNSを利用した減災まちづくり―大学生が進める災害対策プロジェクト―」
○アンビシャス(濱ゼミ)「成熟期・衰退期における戦略―カルビーの鮮度管理を例に―」
○MKW(佐伯ゼミ)「愛知県の起業支援制度」
○オラクル(濱ゼミ)「小さな結婚式の名古屋進出」
【奨励賞(日経ビジネス賞)】
○金のなる木(清水ゼミ)「軽自動車の女性ユーザー開拓を目指した販売促進戦略の提案」
○ゴジラ(山口ゼミ)「"ペンギン男子"を如何に飛込ませるか」
○ポイフル(佐伯ゼミ)「コメダ珈琲とスターバックスから学ぶホスピタリティ」
○Team I伊藤ゼミ)「コンテンツツーリズムをもちいた地域活性化」
○レーヴ(濱ゼミ)「青果物卸売業の存在意義~生き残る方向性~」
○もしもしファミリー(上田ゼミ)「スーパー銭湯―スーパー銭湯のマーケティング―」

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