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2011年10月12日アーカイブ

10月11日、東日本大震災からはや7カ月を迎えました。震災で最も多い死者・行方不明者を出した石巻市では、259か所の避難所全てが閉鎖されたとの報道がありました。しかし、復興には20年はかかると言われ、被災された方たちが落ち着いた生活を取り戻すまでには、まだまだ長い時間が必要です。

 

さて、夏休みを利用して、本学から100名を超える学生・教職員が被災者支援ボランティアとして宮城県に出かけました。彼らは、①NPO法人レスキューストックヤードの七ヶ浜プロジェクト(61名)、②東北学院大学の気仙沼プロジェクト(40名)、③日本キリスト教団東北センターの仙台市プロジェクト(4名)、の3つのボランティア・プロジェクトに参加しました。

①     七ヶ浜プロジェクトでは、海浜清掃・足湯・ガレキ撤去・地域住民交流カフェといった活動に加えて、在宅避難民の支援ニーズの聞き取り調査を行いました。これは、避難所や仮設住宅に住む被災者には支援の目が届きやすく、実際それが行われてきました。しかし、自分の住宅に住まう被災者への支援は、ほとんど手がつけられていなかったようです。そのため、今回のニーズ汲み採り調査は、現地の人たちに大変感謝されたそうです。

②     気仙沼プロジェクトでは、他大学の学生ボランティアと一緒になって、写真洗浄、ガレキ撤去、養殖業復興支援、美術館サポート活動、祭の手伝いなどを行いました。この活動は、東北学院大学が全国の大学に参加を呼び掛けたものです。そのため、このプロジェクトに参加した学生たちの何人かは、全国に友人が出来た、と言っていました。

③     さらに、キリスト教団プロジェクトでは、東北教区被災者支援センターを通して、泥だし、ガレキ撤去などの活動を行ってきました。

 

参加学生の中には、既に高校時代からボランティアの経験を持つ者が1割近くいたようですが、多くは今回が初めてという者でした。いずれの参加者も、貴重な体験を基に、様々な思いを抱いて名古屋に帰ってきたことと想います。何をどう感じ、何を自らの肝に銘じ、何を学んだかは、参加者それぞれでしょう。そうだとしても、今回の体験を通じて感じたこと、学んだことは、これから生きていく上で必ず血となり肉となるものだと確信します。

 

「額に汗して活動する学生たちの真摯な姿を目の当たりにして、心から彼らを誇りに思った」、「彼らの姿に目頭を熱くした」、「一緒に行って良かった」。同行した教職員の何人かが、そう語ってくれました。私も同じ気持ちです。他人の痛みを自らの痛みと捉え、手を差し伸べなければと感じ、実際に行動に移す。そんな若者たちが、本学にはこんなにも沢山いるのだ。嬉しいですね。「今の若いモン、なかなかヤルじゃないのっ」。そんな気分です。

困っている人たちに自然に手を差し伸べることができる人たち、貴方がたは本当に心の優しい、勇気ある者たちです。貴方がたこそが日本や世界を救ってくれる人たちです。

 

被災者支援ボランティアの活動に参加された学生・教職員の皆さん、御苦労さまでした。そして事前の準備や調整作業に、惜しみなく時間と労力を割いていただいた学生部や教務部をはじめとした関係部署の皆さん、ご協力ありがとうございました。事前に懸念されていた事故や病気・怪我など無くて一安心です。安堵とともに、「We are proud of you.」と言わせて下さい