モンスターカレンダー

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逆にカーニバル

 明日はいよいよ灰の水曜日。
灰の水曜日だの、レントだの、受難節だの、知らない方が多いでしょうが、リオのカーニバルは聞いたことがありますよね。
このカーニバルがレントと重要な結びつきがあるんですよ。
レントの期間はイエス・キリストの受難を想って過ごす季節なので、贅沢なご馳走を食べ、お酒を飲んで、楽しく過ごすのはいかがなものか。やはり悔い改めの季節だから悔い改めた質素な生活をするべきだ!と、大昔のクリスチャンはとても敬虔な信仰生活を守っていました。だからこそ今日あたりは逆に、レントに入る前に騒ぎ治めをするという、まるでダイエットは明日から!みたいな(こういったダイエットは明日になっても始まらないけど・・・レントは守られています・・・)習慣があります。
そう、その習慣こそが、有名なカーニバルです。
ベネチアのカーニバル、リオのカーニバルなど、こうした有名な行事、毎年レント直前に行われるんですよ!カーニバルはレントがなければなかった、そんなお祭りなんですよ。
さ、私も明日からダイエッ・・・じゃなくてレントということで・・・。

なんで灰の水曜日?

 さて、レントの初日のことを"灰の水曜日"といいますが、なんで"灰の"なんでしょうか?
それこそテーマカラーのムラサキの水曜日、受難という言葉っぽく赤、いや黒でもありかも。
なんでグレー?
白でも黒でもなくグレー?
いっそ闇の水曜日とかでもいいのでは???

と、色の話だと思うと混乱してきますね。
でも灰色の水曜日じゃなくて灰の水曜日なんです。

これは悔い改めの期間と関係があるんですよ。
キリスト教がキリスト教になる前、ユダヤ教の時代から、悔い改めが行われてきました。
悔い改めの際には、粗末な布をまとって、灰をかぶるまたは灰の上に座るなどをしていました。この日に灰で額にしるしをつける儀式が行われるようになったためです。
灰色な気分になる水曜日とかではなく、悔い改めの初日=灰を付ける日だから灰の水曜日と呼ばれるわけですね。

46日間?

 ところで、なんでレントは46日間なんでしょうか?まさかアイドルグループの先取り??
えー、46日間のうちイースターまでの日曜日を抜くと40日になります。
40日はキリスト教にとって準備を十分にするための目安の期間です。
キリスト教では、クリスチャンになるための儀式として洗礼(バプテスマ)があります。
それまでの自分から、イエス・キリストの死と復活によって与えられた新しい命を生きるようになる、とってもとっても大切な儀式です。
これはいつでもやれないこともないといえばないんですが、イースターやクリスマスなど、キリスト教にとって大切な日に洗礼式を行うことが一般的です。生まれ変わるのにただぼやーっと過ごさず、洗礼を受ける前に自分の罪を悔い改め、準備する期間というわけです。

また、すでに洗礼を受けてクリスチャンになった人も、自分はベテランだからとあぐらをかかず、初心にかえって悔い改める期間でもあるわけですね。

ですからイースターの前はレント、クリスマスの前にはアドヴェントの期間があるんです。
そしてこの「悔い改める」、「待つ」、といった意味を表現するのがムラサキ色なので、レントとアドヴェントのテーマカラーが同じムラサキ色になるってくるというわけです。

かなーり日付が変わる訳

 もう2018年になって2か月にもなるのに、書類に2017年と自信を持って書きました(すぐ直しました)。そんな日付オンチにとって、かなーり手ごわい、キリスト教の暦についてご紹介します。ちなみに前回の記事とつながっていますので、ぜひそちらを先にご覧になってくださいね。

レントの初日を"灰の水曜日"という特別な呼び方をするんですが、この日はイースターの46日前と決まっています。
イースターはイエス・キリストが十字架の死から復活したことを記念するキリスト教にとって最も大事といっても過言ではないお祭りです。
そのイースターが日曜日なので、必ず初日は水曜日になるんですが、いかんせんイースターが毎年3月~4月のどこかに移動するので、つられて毎回変わります。
ちなみに今年は4月1日ですが・・・前後数年のイースターの日付は・・・

2016年3月27日
2017年4月16日
2018年4月1日←今年
2019年4月14日
2020年4月12日

年度で考えると、2016年度は一度もイースターがない年になるんですよ!2015年度中の3月にイースターが終わり、2017年度になった後の4月に次のイースターがきています。
こんなわけで4月で年度がかわる学校現場で取り上げるのが難しいイースターなんです。今年は新学期の授業が開始前に終わってしまいます・・・。
いや、でも、だからこそ、このブログで盛大にレント、イースターをとりあげていきますよ!ということで、次回からまったりとレント特集開始しますよ。

2017年の灰の水曜日

 昨日の記事でご紹介したレントからイースターの日程、きっとわかりにくいので今年度もカレンダーにしてみました。

2017easter.jpg
さて、このレント、キリスト教にとって特別な期間ですが、具体的に昨日までとどう違う過ごしかたをするのでしょうか。


イエス・キリストが私たちのために十字架にかかり死んだことを覚えて過ごす期間にいつもどおり好きに過ごして、はたしてそれでいいの?ということで、静かに過ごす人が多い季節になります。
たとえばパーティーをしない、断酒する、肉を食べない、甘いものを食べない、好物をガマンするというような節制をする人もいます。
他には毎日祈る、毎日勉強する、練習する、片付けをする、掃除する、さぼっていた〇〇を再開する、など日頃できていないことを行う努力目標をかかげる人もいます。
とはいえ現代ではやるかやらないか、何をするか等は個人の考えで自由に過ごすわけですが、中世の頃などはもっと厳格に節制していたようです。よくあるのは断食をするというものです。そういったきびしい節制の季節の前に盛り上がろうというのがカーニバルの役目なんですよ。


ちなみにカトリックでは、ミサで讃美歌の伴奏以外のオルガン曲(前奏や間奏など)は弾かないようです。プロテスタントでは曲を弾かないということはありません。受難節の曲がありますからそれを弾く場合が多いです。

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