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2017年10月12日

長期留学報告(ボーリンググリーン州立大学 積 真美)

留学先で経験したこと・学んだこと

この留学した1年間は、悪い思い出も良い思い出もありましたが、私にとってはとても貴重な経験になりました。留学しようと思ったきっかけは、留学の書類を周りの友人達が提出していることや、外国語学部なので留学には行かないといけないなという、漠然で単純なものでした。いざ留学選考が通り留学の確定メールが送られてきた時、現実感を帯びてきて、不安でいっぱいでした。しかし、そんな時、後押しをしてくれたのは、母親からの言葉や友人の励ましでした。母親から、「語学力が伸びなくても良い経験になると思うし、今しかチャンスがないよ。」という後押しがあり、留学に向けての心の準備をすることができました。勉強面に関しては、単語テストなどの基礎的なものしかやっておらず、どうにかなるだろうという、甘い気持ちでアメリカに行きました。

始め頃は不安しかなく、自分の英語も全然通用しなくて落ち込む日々でしたが、アメリカ人や他国からの留学生のフレンドリーさに助けられました。日本では実家暮らしだったのですが、アメリカでは初めての寮生活で、食料品や日用品は全部自分で調達しないといけませんでした。まだ学校の周辺は知らなかったのですが、何が必要かなど周りの子達が丁寧に教えてくれて、とても親切だなという印象でした。

また、アメリカと日本の文化の違いに日々驚いていました。例えば、アメリカ人の子達が共同トイレに裸足で行ったり、日頃の服装が基本はタンクトップとショートパンツだったり、日本では有り得ないようなことばかりでした。天気も不安定で、いきなりゲリラ豪雨になったりもしました。授業の仕組みも、日本の大学とは違うものでした。基本的に自分のことは自分で管理するという体制で、課題の量も圧倒的に多く、ほぼ毎日深夜まで課題に終われる生活を送っていました。そのおかげもあって、勉強に真摯に取り組む姿勢を新たに身につけることができました。

このようにアメリカでは、日本で経験してこなかったことを色々経験しました。特に印象深いのは、人間関係です。この1年間を振り返ると、凄く人間関係で苦労した1年でした。日本にいた頃は、価値観の違いなどで他の人と衝突することはなかったのですが、秋学期は初めての寮生活ということもあって、ルームメイトと揉めることが多くありました。そんな時に、もっと英語を勉強して、自分の考えをダイレクトに説明できるようにしとけば良かったなと、悩むこともありました。しかし、逆に言えば、困難が立ちはだかったからこそ、英語を使う機会も増え、語学力を一気に伸ばすことができました。精神的に病んでしまいそうな時はもちろん沢山ありましたが、そんな時に友人が慰めてくれたりして、本当に自分は友達に恵まれたなと思います。

彼らには、勉強面でも色々とお世話になりました。例えば、秋学期はチャレンジ的な科目を取っていなかったことと、中国人の友人に頼る部分が多かったこともあったのですが、秋学期で帰国してしまう友人が多く、中国人の友人の1人がこのままじゃいけないと喝を入れてくれました。こういうこともあり、春学期は自分のレベルには難しい授業を選択して、更に英語力のアップをしました。もちろん勉強面でも、もし私が英語に関することで分からないことがあったら、私の英語での質問を真剣に聞いてくれたり、私が納得するまで解説してくれたり、本当にお世話になりました。

そんな友人達とは、休暇やイベントなど、多くの時間を過ごしました。秋学期は、サンクスギビングを友人の家で一週間過ごしました。そこでは初めてターキーを食べて、ブラックフライデーには朝5時に起床するという過酷なスケジュールでしたが、お得に買い物ができ、爆買いをしてしまいました。冬休みには、カリフォルニア出身の友人の家にお邪魔して、観光スポットであるハリウッドサインやサンタモニカのビーチに行きました。幸運なことに、友人一家は旅行が好きな一家だったので、一週間の間にユタ州にある二つの国立公園に行ったり、帰りにラスベガスに寄ったりできました。春休みには、中国人の友人たちと、シカゴや日本と比べると格安なアリアナ・グランデのコンサートに行ったりしました。

また、私は1年を通して、ジャパニーズクラブ、WSA、チャイニーズクラブ、グローバルビレッジというコミュニティに参加していたので、多くのイベントに関わりました。その中でも印象に残っているイベントは、10月下旬のインターナショナルディナーと中国の旧暦を祝うイベントです。インターナショナルディナーでは、色んな国からの留学生が出し物をするというもので、私を含めて5人で日本チームとして参加しました。浴衣を着て、盆踊りとよさこい踊りをトップバッターとして披露したのですが、大きな歓声をもらうことができました。日本の文化をこういう形で披露できたことは、日本人としても嬉しいし、自分の趣味であるよさこい踊りを広める一歩になったので、計り知れない達成感を味わうことができました。旧暦を祝うイベントでは、中国では習慣として餃子を食べるので、ひたすら餃子を作ったのを覚えています。そのおかげもあって、餃子を作る名人になりました。

勉強面でも生活面でも、とても充実した一年を過ごすことができました。辛かったことも多かったけど、圧倒的に楽しいことを得ることの方が多かったです。度重なるルームメイトや友人との話し合いの中で、自分の価値観と違う人は多くて、自分の考えが普通だという自分軸の考え方は、通用しないことを学びました。また、ファイナルウィークでお世話になった中国語の先生には、「もしアメリカに留学することや就職面で困ったことがあったら、いつでも相談してね。」というありがたい言葉をいただきました。ルームメイトや友人とお別れをする際は、抱き合って号泣するぐらい、とても別れが辛かったです。この時は、本当にアメリカを去るのが辛くて、こんなに悲しむぐらいなら、最初から留学に行かなければ良かったと思いましたが、留学に行ってなかったら彼らと出会うこともできなかったと思います。留学は、自分の欠点や当たり前だと思っていたことを見つめなおす機会が沢山ある良い経験です。

家族や友人のサポートがあってこその留学だということ、日本が平和な国であるということなど、当たり前だと思っていたことは実は当たり前じゃないのだと、改めて実感しました。もし、今留学に行こうか迷っている学生がいたならば、自分も最初は迷っていた人達の一人だったけど、良い経験を積むことができたと実感しているので、絶対行った方がいいと勧めたいと思います。

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このページは、インターナショナルラウンジが2017年10月12日 16:00に書いたブログ記事です。

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