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2017年10月19日

中期留学報告(アルムスリム大学 深川 開斗)

人とは、違う経験の数々
 

 私は中期留学生として、2016年8月31から2017年1月24日までインドネシア・アチェ州に留学した。インドネシア・アチェ州に行くのは、2度目だった。1度目の訪問は、1年次スタディツアーだ。スタディツアーに参加して、国際問題や国際協力について学んだ。その時、間近で国際問題や国際協力を見て、もっと見てみたい、この人たちと同じ環境で住んでたくさんのことを感じたいと興味が湧き、2度目の留学に繋がった。 


 留学先では、アチェにあるアルムスリム大学で、地元の生徒たちと同じ授業に参加した。私が留学した大学には、私と同じカリキュラムで留学していた水谷さん以外、外国からの留学生がいなかったので、その分他の留学生よりもたくさん現地の人たちと接する機会があり、インドネシア語と触れ合う時間も多かった。 授業は一コマだいたい120分や150分と、日本の大学より長く大変だった。私は月曜日から土曜日まで授業があったので、忙しかった。 講義内容は様々で、インドネシアの文化を学んだり、インドネシアのマクロ経済、インドネシアの環境問題、インドネシア語で英語の授業を受けたり、パソコンでポスターを製作するコンピューターの授業などを受けた。その中でも印象に残っているのは、イスラム教の授業だ。インドネシアはイスラム教の人がとても多いので、イスラム教のお祈りやモスクの見学など、イスラム教徒が多いからこそできる授業があり、その授業を通してとても貴重な体験をすることができた。正直なところ、始めは授業の1割も聞き取れていなかったが、日が経つにつれてどんどん慣れていき、最後は100%理解していたわけではないが、授業後の時間などに大学の友達に教えてもらったりして、なんとか理解して授業に参加できるようになった。 

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 留学期間中は、アルムスリム大学の寮で生活した。寮の施設は、部屋が4つ、リビングが1つ、トイレが2つ、キッチンが1つあり、4人で住むには十分な広さだった。しかし、シャワー、バスタブはなく、トイレの横にある水槽に水を溜めて、その水を浴びて身体を洗っていた。寮は自分用の部屋があり、とても快適に過ごすことができた。 


 留学生活を楽しく過ごせたのは、現地の友達のおかげだ。寮の隣に喫茶店があり、アチェでは喫茶店で長時間おしゃべりするのが一般的だったので、毎日喫茶店に通った。そうすることで、たくさんの友達ができるようになった。大学で出た課題やインドネシア語を勉強するときは、いつも友達が教えてくれて、毎日友達と会っていた。また、友達に紹介してもらった地元のサッカーチームに参加して、週に2度サッカーをし、トーナメントでは良い成績を残せた。サッカーを通してできた友達とは、一緒にお揃いのユニホームを作ったりと、交友関係はかなり充実していた。


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 留学生活の中で、大学での活動以外に力を入れていたことがある。それは、国際協力だ。私は1年生の時にスタディツアーで訪れた村々を、地元のNGOと一緒にもう一度訪問した。中でもチョ・マンボンという村には、何度も足を運んだ。チョ・マンボンの村の人たちは、生活用水に困っていた。地元のNGOが水道管の援助をすることが決まっていたので同行させてもらい、現地の限られた支援の中で、村の人たち自身が無償で工事に参加しているのを見た。この光景は、現地で直接支援をしていないと見えないものだった。この時私は、支援する側と、村の人たちの現状を良くしたいと思う気持ちと行動が合わさったのが、国際協力なのではないかと思った。直接現地へ訪れないと、このように考えることができなかったので、とても良い経験になった。 


 留学生活で1番印象に残っていることは、地震だ。2016年12月7日水曜日、私が留学しているインドネシア・アチェ州で、M6.5の地震が起きた。地震発生の翌日から、佐伯先生を通じて地元のNGO「jari aceh」のヌルジュバさんにお願いして、最も被害が深刻なピディ・ジャヤ県への被災者支援とニーズ調査に同行させてもらった。実際に被災地に行って、新聞やテレビの情報だけでは伝わらないことがたくあると感じた。私は、水や食料を配って炊き出しをしたら、支援は終わりだと思っていた。しかし、現実は全く違った。たくさんの水を持って行ったとしても、その地域に既にたくさんの水があったら水は必要ない。大切なのは、被災者のニーズに応じて支援することだった。このためには、たくさんの情報、たくさんのコミュニケーションが必要だと思った。


 名古屋学院大学のメンバーとも、協力して支援した。私が自らポスターを作成して大学に飾ってもらったり、この時留学していなかった大学の友達と連携して、募金活動を行なった。この募金活動で集まったカンパで、何度か私たちが現地へ足を運び支援活動をした。この経験は、私の留学生活の中で良い経験だと思う。国際協力文化学部として、ただ語学のために留学するのではなく、国際問題や国際協力に携わることができて、とても良かった。 

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 留学を通して、インドネシアの人たちの温かさに、たくさん触れることができた。なので、次は私がインドネシアの人たちのために何かしたいという、新たな目標ができた。留学を終えた今、それに向けて勉強していきたいと思っている。そして、今だから言えることは、留学をしようかと悩んでいる人がいるならば、できなくても良いので1度挑戦した方が良いということだ。なぜなら、私自身が留学することを決断するまでかなり迷ったが、留学しなかったら後で後悔し心残りすると思い、まずは挑戦しようと思って留学をした。そして今は、留学をしてとても良かったと思っている。私の留学経験は私にしか経験できないことがあり、かなり私を成長させるものであり、必ずこれから活きていくものだ。今後の人生において、一生忘れることのない5カ月だったと私は思う。最後に、この留学生活は、私1人で到底成功する事はできなかったと思うので、関わってくれた全ての人たちに感謝している。本当にありがとうございました。



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