本にまつわる話: 2011年7月アーカイブ

図書館では学術雑誌のバックナンバーを製本して保管しています。 

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<瀬戸図書館の書庫。外国雑誌の書架です。>


どうして製本するのかと聞かれることがあります。
またはもっとはっきりと、扱いづらいから製本しないで欲しいと言われたこともあります。

確かに、重いし、分厚いし、持ち運ぶにも、コピーを取るのも結構大変。
和雑誌などは背表紙に特集の内容が書いてあるものもあって、それを参考にして
探したりできたのに、製本すると見られなくなっちゃうし。
それに、製本中は利用できないから困るし。

あれ?なんだかいいことないみたい?図書館側の都合(管理しやすいからとか)だけ?
もちろん、そんなことはありません。

 

製本する理由、

①散逸しない。
   利用が多い雑誌は何度直しても順番がめちゃめちゃになりやすいです。
   全然違うところに戻っていたり、どこかにまぎれて見つけられなくなってしまうことも
   あります。

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<きれいに並んでるけど、よく見ると、順番バラバラ・・・>

②探しやすい。
 この雑誌の○号が見たい!と思った時、どちらが探しやすいでしょうか?

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③傷みにくい。
   新しいうちはいいですが、置いてあるだけで反ってしまったり、出し入れする時に
   破れたり、どんどん劣化してきます。

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<自立できないので、ブックエンドで押さえていても、ズルズルと>

 

やはり製本は必要だと思うのですが、なんとか納得していただけましたでしょうか。

さて、そんなわけで、今年もこの1ヶ月ほどをかけて、製本の準備をしてきました。
こんな感じで、製本単位ごとにゴムでくくって業者さんに引き渡します。

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今回は洋雑誌の一部です。
5~6週間後にきれいに製本されて戻って来ます。
それまで、利用できずご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いします。

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<準備完了!しばしのお別れ、製本工場へ行ってきます!>

 

(瀬戸のスタッフ くり)

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