<06>図書館スタッフ: 2019年1月アーカイブ

こんにちは、スタッフのかえるまんじゅうです。

突然ですが、みなさんはある人にだけ情報を秘密にしておきたい時、どうしますか?

単純に考えればその人にだけその秘密を伝えなければいいだけなんですが、

それだけではなかなか上手くいかないことの方が多いでしょう。

「人の口に戸は立てられぬ」とも言いますし、思わぬ所から情報は漏れてしまうものです。


そういった時には暗号が使われることがしばしばあります。

インターネットで買い物をするときなどには個人情報の暗号化システムが使われていますし、

仲間内だけの秘密の合言葉なんかも暗号の一種です。

「暗号」と聞くと、つい映画などの物語の中のものを想像しますが、

現代の私たちの生活にも身近で欠かせないものなんです。

今回はその『暗号』についての本を紹介しましょう。

暗号解読』サイモン・シン著/青木薫訳

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この本では、これまでの歴史上で実際に用いられてきた暗号の数々が紹介されています。

様々な暗号がどのように生まれ、どのように使われ、またどのように解読されてきたのか

についての詳細な解説がドラマチックに書かれています。

人類が「秘密の情報を秘密のまま運ぶためにはどうすればいいのか」ということに

どのように取り組んできたのか、この本を読めばばっちりわかりますよ!!


そして最後に、この本のエピグラフに用いられているジョン・チャドウィック「線文字Bの解読」からの一節を、ここにも引用しましょう。

「秘密を暴きたいという強い衝動は人間の本性に深く根ざしたものであり、それほど詮索好きな人でなくとも、これはあなただけに教えてやろうなどと言われれば胸が高鳴ることだろう。

とはいえ、謎解きにかかわる職業に就けるのは幸運な人なのであって、大多数の人々は、娯楽用に作られたパズルを解くことでこの衝動をまぎらわせるしかない。探偵小説やクロスワード・パズルはそんな大多数のためにある。

秘密の暗号を解読しようというのは、ごく少数の人たちなのだ。」


「暗号」や「秘密」という言葉には抗いがたい魅力があります。

「ごく少数の人たち」ではない私はおとなしくこの本を読んで胸のうちに

くすぶるロマンをやりすごすことにします......

皆さんも暗号の世界をのぞいてみませんか?


(名古屋のスタッフ かえるまんじゅう)




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