音をたよりに

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こんにちは。学生サポーターのmyuです。
近年、メディア化される本が多くありますが、もともと好きな小説が映画化されると、配役がイメージではないなとか、このシーンはもっとこうなのに、なんて思うことがよくあります。
文章から色々なことを想像しながら読んでいるからでしょうか・・・


ところで、中学生のときにはNHKのラジオドラマをよく聴いていました。
たった15分間でしたが、毎晩のちょっとした楽しみで、大抵は青春ものや冒険、ミステリーなんかをやっていたと思います。

テーマ別のオムニバスとか、原作のないオリジナル作品が印象的でしたが、原作ありのお話ももちろん面白かったです。
アレクサンドル・デュマ・ペールの『モンテ・クリスト伯』のような名作を知ったり、森絵都の『DIVE!!』や佐藤多佳子の『一瞬の風になれ』とかは「青春」って感じのものも面白いな、と思ったりして本で読み直したり。
きっと、メディアミックスのいいところは、それまで知らなかった作品を知るきっかけになるところですね。


さて、思い出せばどれだけでも挙げられそうですが、
一番印象に残っているのは、稲生平太郎の「アクアリウムの夜」です。


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中学生の私には本当に怖くて怖くて。
あとで知ったのですが、この作者、実は幻想文学研究者なんだそうです。
毎回、次に何が起こるのかドキドキしながら、でも気になるから耳を澄ましていたのを覚えています。

たとえば、暗闇で視界が利かないとき、些細な音も気になったりするみたいに、音だけだからこそ一層想像力を掻き立てられるのでしょうか。

視覚障害者の方が、晴眼者よりも聴覚が優れているといわれることがありますが、これは科学的に否定されています。それでも、やっぱり見えてるときより敏感になる気がするということは、晴眼者が鈍っているということなんでしょうか・・・
そういえば、「~鼻が詰まったりすると解るんだ 今まで呼吸をしていたこと・・・♪」なんて歌詞もありましたね。


周りのたくさんの情報から必要な情報を選ぶことができるけれど、必要と思っている情報は案外そうでもないのかもしれないな、と思います。
情報が少ない分、耳を澄ませて想像する。それはとってもわくわくします。


(学生サポーターのmyu)

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